食生活と身体の退化(W.A.PRICE;片山恒夫訳)
産業革命後、西欧では工業に必要な多人数の食料確保のために、食料の保存と流通が活発になり、精製・加工された、腐りにくい「食品」が生まれました。
こうした「食品」は世界中に広まって、人々の健康に様々な影響を与えてきました。
この本には、1930年代、世界中の未開人を調査した研究成果が記されています。
白人文明の「食品」流入による食生活の変化が、人間の体にどのような変化をもたらしたか、特に顎や歯について克明に記されています。
食生活を変化させての長期にわたる疫学調査や人体実験が事実上不可能なことから、食生活と健康を考える上で大変重要な文献です。
虫歯や歯周病・歯並び異常の原因について重要な示唆を含んだ内容ですが、500ページを超える難しい内容の本を読破するのは大変でした。
内容の理解のために作ってあった要約を、
pdfにしました。
当初、日本では翻訳本が一般発売されず、訳者の片山先生の私費出版でした。
2010年10月、
恒志会より、改訂され、見やすくなり、求めやすくなって発売されました。
要約は、以前の本のものです。プライス博士の調査旅行における様々なエピソードが記された本書の理解の一助になれば幸いです。
食に係わる人にはぜひ一読して欲しい書籍です。